日本版スチュワードシップ・コードの受け入れについて

           

平成29年10月27日
            

「日本版スチュワードシップ・コード」の受入れ

 

農中信託銀行は,機関投資家として,「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫の趣旨に賛同し,平成268月に当コードの原則の対応方針を公表し,スチュワードシップ活動を行ってまいりました。

本件は,平成295月に≪日本版スチュワードシップ・コード≫が改定されたことを受け,農中信託銀行の公表項目の更新を実施するものです。

 

農中信託銀行は,自社で上場日本株に投資する運用を行っておりませんので,自ら日本の上場会社の議決権を行使することはございません。

一方,農中信託銀行は,委託者・委任者(以下,アセットオーナー)から受託・受任した資金を3者が運用する上場日本株ファンドに投資しております。このため,投資しているファンドの運用機関に対しては,議決権行使やその開示を含め,≪日本版スチュワードシップ・コード≫の趣旨に則った投資活動を通じて投資先企業の持続的成長に資するよう行動することを求めていきます。

 

また、一般に,融資業務と信託業務又は投資一任業務との間には利益相反が発生すると言われますが,農中信託銀行は,融資営業部門を有しておりませんので,この種の利益相反は発生致しません。

一方,グループの運用機関が運用または投資助言を行うファンドに,アセットオーナーから受託・受任した資金を投資しております。この場合,アセットオーナーの利益を第一とする観点から,社内規定等に則って厳格に利益相反を管理します。

なお,農中信託銀行は,上場日本株を対象としたパッシブ運用ファンドには投資しておりません。

 

 

原則1 機関投資家は,スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し,これを公表すべきである。

 

1.農中信託銀行は,アセットオーナーから受託・受任している資金を,第3者が運用する上場日本株を主な投資対象とするファンドに投資する場合,ファンド等の運用機関が,≪日本版スチュワードシップ・コード≫の趣旨である「目的を持った対話」(エンゲージメント)などを通じて,投資先企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより,アセットオーナーの中長期的リターン拡充を図っていることを確認し,その継続を求めます。

 

2.農中信託銀行は,第3者が運用する上場日本株ファンドに,アセットオーナーから受託・受任している資金を投資する場合,当運用機関が投資先企業とのエンゲージメント活動を通じて,実効性の高いスチュワードシップ活動,すなわち,長期的な視点で投資先企業の価値向上に努めているかどうかをモニタリングしていきます。

 

3.農中信託銀行は,上場日本株ファンドの運用機関に対して,議決権を行使し,個別投資先企業の議案ごとの賛否およびその理由を開示することを求めます。

 

但し,運用機関の中には,例えば少数の銘柄に長期間投資する等投資戦略上の理由から個別投資銘柄を開示せず,したがって個別銘柄毎の議決権行使状況も開示しない運用機関があります。また,海外法人等の中には,日本版スチュワードシップ・コードを受け入れていない運用機関もあります。

このような場合でも,農中信託銀行は,運用機関の活動がスチュワードシップ活動本来の目的である“投資先企業の企業価値の向上やその持続的成長”に貢献していると判断した場合,議決権行使状況やその内容の開示を行わない運用機関のファンドであっても,投資を行うことがあります。

 

4.農中信託銀行は,上場日本株ファンドを運用している運用機関のエンゲージメント活動の内容が≪日本版スチュワードシップ・コード≫の目的に合致したものかを,投資後も継続的に把握,確認し,ミドル部門が確認結果を年次で検証し,その検証結果を社内会議(信託受託・運用会議)で報告します。

 

上記の検証過程において,農中信託銀行は,エンゲージメント活動における運用機関と投資先企業との対話内容を重視します。運用機関と投資先企業との面談回数,面談時間といった形式的な確認ではく,対話内容が実効的かどうかを定期的にモニタリングします。

 

 

原則2 機関投資家は,スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について明確な方針を策定し,これを公表すべきである。

 

1.農中信託銀行は,受託・受任者としてアセットオーナーの利益を第一に行動します。

 

2.農中信託銀行は,親会社である農林中央金庫のグループ会社が運用,投資助言等に関与する上場日本株ファンドに投資する場合があります。この場合,ファンドへの投資開始にあたっては,利益相反の程度およびその管理方法を含む投資妥当性を社内会議(信託受託・運用会議)で協議の上,投資の可否を決定します。

 

農中信託銀行の利益相反管理に関する基本方針は以下リンク先を参照下さい。

  利益相反管理に関する基本方針

 

3.農中信託銀行は,スチュワードシップ責任を果たすため,投資先である上場日本株ファンドの運用機関の利益相反管理方針を把握・確認し,ミドル部門による検証結果を社内会議(信託受託・運用会議)で定期的に(少なくとも1年に一度)報告します。

 

 

原則3 機関投資家は,投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たす為,当該企業の状況を的確に把握すべきである。

 

1.農中信託銀行は,アセットオーナーの資金の受託者・受任者として,運用機関が投資先企業について,単に財務内容の分析に留まらず,エンゲージメント活動等を通じて,業界における投資先企業のポジショニング,企業戦略,事業リスクや収益機会等の非財務面についても適切に把握し,中長期的視点から投資先企業の企業価値及び資本効率を高め,その持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たしているか否かを定期的にモニタリングします。

 

 

原則4 機関投資家は,投資先企業との建設的な「目的をもった対話」を通じて,投資先企業との認識の共有を図るとともに,問題の改善に努めるべきである。

 

1.農中信託銀行は,運用機関との定期的な面談を通じて,運用機関が中長期的視点から投資先企業の企業価値及び資本効率を高め,その持続的成長を促すことを目的としたエンゲージメント活動を行い,その成果を投資先企業と共有する努力をしていることを確認します。

 

2.農中信託銀行は,現在,上場日本株を対象としたパッシブ運用ファンドに投資しておりません。

農中信託銀行が,将来,上場日本株パッツシブ運用ファンドに投資する場合は,当該運用機関が中長期的視点からどのようなエンゲージメント活動や議決権行使を行う方針であるかを確認・判断の上,運用機関を選定し,投資後はそのモニタリングを継続します。

 

3.農中信託銀行は,運用機関に対する上記の選定,モニタリングを行う過程で,運用機関やその投資先企業の「未公表の重要情報」を受領することはございません。万一「未公表の重要情報」を受領したときは,社内規定に則り厳格に管理いたします。

また,運用機関におけるインサイダー情報の管理体制を定期的に確認します。

 

 

原則5 機関投資家は,議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに,議決権行使の方針については,単に形式的な判断基準にとどまるのではなく,投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

 

1.農中信託銀行は,投資先企業の持続的な価値の向上に資するよう,運用機関の投資戦略と議決権行使方針を把握します。

 

2.農中信託銀行は,運用機関に対し,個別の投資先企業及び議案ごとに議決権の行使結果やその理由を開示するように働きかけます。

 

農中信託銀行は,運用機関から個別投資先企業ごとに議決権行使状況の開示を受け,かつその内容を農中信託銀行のホームページで開示することにつき運用機関から承認を得た場合,農中信託銀行のホームページに掲載します

 

運用機関の有する議決権に関し,農中信託銀行が上記の通り働きかけたにもかかわらず運用機関がそれに応じない場合は,運用機関が議決権を行使しない理由や議決権を行使しているにもかかわらずその内容を公表しない理由等について,運用機関より説明を受けます。

農中信託銀行は,運用機関より説明を受けた上で,運用機関が議決権行使やその開示を行わないことに合理的な理由があり,スチュワードシップ・コード本来の目的である,エンゲージメント活動等を通じて投資先企業の企業価値の向上やその持続的成長を促すことにより,顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図っていると判断した場合は,当該運用機関のファンドへの投資を継続する場合があります。

 

3.農中信託銀行は,運用を委託している運用機関が議決権行使助言会社のサービスを利用している場合には,議決権行使の結果のみならず,当該運用機関が議決権行使助言会社のサービスをどのように活用しているかを公表するよう,運用機関に働きかけます。

 

 

原則6 機関投資家は,議決権の行使も含め,スチュワードシップ責任をどのように果たしているかについて,原則として,顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。

 

1.農中信託銀行は,上場日本株ファンド等の運用機関が,どのようにスチュワードシップ責任を果たしているかについて,定期的に,運用機関から報告を受けます。

 

2.農中信託銀行は,受託者・受任者として,上場日本株ファンド等の運用機関が,どのようにスチュワードシップ責任を果たしているかについて,アセットオーナーに対して,定期的に(少なくとも1年に一度),報告を行います。

 

3.少数の上場日本株銘柄に長期間投資する等,投資戦略上の理由から,運用機関が個別銘柄の議決権行使状況やその内容を広く一般に開示していないファンドでは,農中信託銀行がアセットオーナーに運用機関によるスチュワードシップ活動の内容を報告する際に,運用機関による議決権行使状況やその内容に関し,委託者・委任者に開示出来ない場合があります。

 

 

原則7 機関投資家は,投資先企業の持続的成長に資するよう,投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づき,当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴い判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

 

1.農中信託銀行は,ガバナンス体制・利益相反管理や,自らのスチュワードシップ活動の改善に向けて,“「日本版スチュワードシップ・コード」の受入れ”の内容を,少なくとも1年に一度社内会議(信託受託・運用会議)で協議し,実効性の向上を継続的に図っていきます

 

2.農中信託銀行は,本スチュワードシップ・コードの趣旨を深く理解し,上場日本株ファンドの運用機関を適切に選択し,継続的なモニタリングを行うことが出来る担当者の育成に努めます。

 

 “「日本版スチュワードシップ・コード」の受け入れ”内容を改定した場合は,その内容を農中信託銀行のホームページに開示します。

 

以上

 
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