トップメッセージ

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ごあいさつ

お客さまのニーズに応え
新たな価値をもたらす
ソリューションを提供する。

平素より農中信託銀行をお引き立ていただき、誠にありがとうございます。

 当社は、農林中央金庫100%出資の信託銀行として1995年の設立以来、国内最大規模の機関投資家である同金庫のネットワークを活かし、お客さまニーズを踏まえた商品・サービスの提供に取り組んでまいりました。

 創業以来の中核業務である資産運用業務におきましては、クレジット・オルタナティブ分野に特化した専門チームを有し、国内外の優秀な運用マネージャーへのアクセスやグループ内各社との連携を通じた豊富な運用手段のご提案を、投資後におけるゲートキーパー機能と共にご提供しております。2025年度からは、同じ農林中央金庫グループ内の運用会社である農林中金全共連アセットマネジメント株式会社との運用業務の一体化を行ったところであり、グループ総力を結集して一層お客さまのニーズに応じたオーダーメイド型のソリューションを強化していく体制整備も行いました。

 また、資産管理業務におきましては、機関投資家の皆さまがお持ちの国債・外債等各種資産を有価証券信託を通じて有効活用していく業務をはじめ、より多くのお客さまに新たにお取引頂いた1年となりました。

 資産仲介業務におきましては、通常のアレンジャーではアクセス困難な農林中央金庫や全国のJA・JFグループといったユニークな系統投資家との強固なリレーションシップをバックに、多様な業態の企業様の資産証券化やシンジケートローン等による資金調達多様化ニーズにお応えしてまいりました。とりわけ証券化商品につきましては金利のある時代下での調達多様化の流れから引き続き多くのご用命を頂き、証券化市場でのシェアも一層大きく伸長させることができました。

 また、全国のJAおよび信用農業協同組合連合会を代理店とした遺言信託業務につきましては、従来より遺言書作成のご相談、遺言書の保管、遺言の執行等、相続に関するサポートを通じて、地域の皆さまの金融資産、土地・農地などの資産を次世代に遺すお手伝いをしてまいりました。高齢化に伴う次世代承継が社会的課題である中、JA等の組合員の皆さまを中心とした承継ニーズに一層お応えすべく、2024年度より順次態勢増強にも努めているところです。

 こうした活動の結果、当期の業績は、経常利益39億50百万円と過去最高益を更新いたしました。但し、変化の激しい時代において現状に満足することなく、お客さまの様々なニーズにより一層幅広くお応えすべく、今後より積極的かつ機動的な取組みをしていくことを目的に大型システムの償却も実施いたしました。この結果、当期利益は14億27百万円にて着地しております。

 今後は既存業務領域の一層の深堀りはもちろんのこと、お客さまの一層多様化するニーズにお応えする資産管理機能の強化や、ブロックチェーン技術等を活用したデジタル資産のご提供にも取り組んでまいります。

 こうした活動を通じまして、農林中央金庫グループの一員として、また系統グループ唯一の信託銀行として、ひいては第一次産業に貢献していく組織として、「共存同栄」の理念のもと「系統内外の顧客を結び付ける価値創造プラットフォーマー」を目指すべき姿とし、社員一人ひとりが信託のプロとしての専門性を発揮することで、本邦金融界と地域の関係者を結び付けた相互発展、持続可能な社会の実現に貢献してまいる所存です。

 今後とも格別のご支援とご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長豊田 悟